望ましい難しさとは?|「少しキツい」が記憶を残す学習デザイン

望ましい難しさとは?|「少しキツい」が記憶を残す学習デザイン

望ましい難しさ(Desirable Difficulties)を、やさしく実践に落として解説。きつすぎて折れるのを避けつつ、記憶が残る『間隔・テスト・混ぜる・生成』の使い方を、今日からの手順でまとめました。

望ましい難しさとは?|「少しキツい」が記憶を残す学習デザイン

勉強って、不思議なんですけど…
めちゃくちゃスラスラ進む日は「できた気」になるのに、あとで残ってないことがあるんですよね。

それを説明する考え方の一つが望ましい難しさ(Desirable Difficulties)
その場では少し大変だけど、長期的には学習や転移(応用)にプラスになりやすい、という整理です。

望ましい難しさ=“少しだけ困る”

望ましい難しさは、苦行を正当化する言葉じゃないです。
大事なのは、少しだけ思い出すのに手間がかかるくらいの難しさ。

逆に、難しすぎると折れたり、誤学習が増えたりします。
だから “望ましい” には、ちゃんと条件があります。

4つの代表レバー(間隔・テスト・混ぜる・生成)

レバー① 間隔(Spacing)

まとめてやるより、間を空けて思い出す。
“忘れかけ”を拾うと、記憶が強くなりやすいです。

レバー② テスト(Retrieval Practice)

読み返すより、思い出す練習。
“分かったつもり”を壊して、弱点が見えるようになります。

レバー③ 混ぜる(Interleaving)

似た問題を固めず、少し混ぜる。
見分ける力が育ちやすいです。

レバー④ 生成(Generation)

答えを見る前に、自分で一回作る。
間違えてもOKで、むしろ“修正”が入ると残りやすいです。

その場はラク(残りにくい) 少しキツい(残りやすい)
読み返し/同じ問題を連打/答えを写す 間隔を空ける/自分テスト/問題を少し混ぜる/答えの前に1回考える

“効く難しさ”は、筋トレで言うと「ちょいキツい重さ」です。
潰れるほど重いのは望ましくないし、軽すぎても伸びにくい。
だから、レバーを少しだけ回すのがコツです。

キツすぎる難しさ(望ましくない)を避ける

危ないサイン

  • 毎回ほぼ解けなくて、手が止まる
  • 間違いが多すぎて、何が悪いか分からない
  • 疲れが残って、次の日に手が伸びない

こういう時は、難しさを下げるのが正解です。
例:テストを「3問だけ」にする/ヒントを1つだけ許可する/混ぜるのは最後の5分だけ。
“少しだけ”に戻すと、続きやすくなります。

今日からの学習デザイン:Step1-3

  1. Step1:1日の最後に「自分テスト3問」だけ入れる
  2. Step2:明日は同じ範囲を“いきなりテスト”で開始する
  3. Step3:週2回だけ、似た問題を少し混ぜる(5〜10分)

質問と回答

Q:“少しキツい”の目安って?

A:自分テストで「6〜8割くらい思い出せる」ぐらいが一つの目安です。3割しか出ないなら難しすぎ、10割なら次は少し間隔を空けるのがちょうどいいです。

望ましい難しさは、気合いじゃなくて設計です。
まずは「最後に自分テスト3問」だけ、入れてみてください☺